家を出、鍵を閉め振り返ると見知らぬ人と目が合う。
そのまま階下に降り、歩いているとついてくる。
振り向くと声をかけられた。
このアパートについて聞いてもよろしいですか?
たぶんこんなことを言った。
たぶんと言うのはたどたどしい日本語だったため。
顔はアジア系だから最初日本人だと思った。
家賃はいくらですか?
と聞かれ戸惑う。
あたしは家賃をまけてもらっているから。
さて、契約時いくらと言われただろうか?
さらに1階と2階では家賃が違うのだ。
自分の記憶に自信が持てなかったので、たぶんと言うすばらしい言葉を最初につけて教えてあげる。
それを聞くと暫らく考え、うんと頷き、「ありがとござます」と母音がしっかり言えてない感じのお礼。
そしてそのまま去っていった。
何だったんだろう?